相続・空き家


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相続した空き家を売るなら、知っておきたい「3,000万円控除」の話

相続した空き家を売るなら、知っておきたい「3,000万円控除」の話

親が亡くなって、そのままになっている実家。

誰も住んでいないのに、固定資産税の通知だけは、毎年きちんと届く。

売るのか。残すのか。まだ何も決めていない。

「そろそろ何とかしなきゃ」と思いながら、税金のことになると、とたんに分からなくなる。そんな方は、少なくありません。

実は、いま、この「相続した空き家」を売るときに使える、大きな制度があります。「相続空き家の3,000万円特別控除」というものです。

相続した空き家を売ると、税金が軽くなることがある

不動産を売って利益(譲渡所得)が出ると、そこに税金がかかります。

売却額がそのまま手元に残るわけではない、というのは、実際にご相談を受ける中でも、驚かれる方が多いところです。

ただ、相続した空き家を一定の条件で売った場合、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける制度があります。差し引ける金額が大きければ、税金がゼロになることも珍しくありません。

対象になるのは、主にこんな家です。

昭和56年5月31日以前に建てられた家。

区分所有登記のマンションではない、一戸建て。

亡くなった方が、一人で住んでいた家。

「うちの実家、当てはまるかもしれない」

そう思われた方も、いらっしゃるのではないでしょうか。築年数の古い家ほど、条件に合うことが多いというのも、この制度の特徴です。古い実家だから売りにくいと思っていたら、実は税金の面では有利だった、ということもあります。

期限があることも、知っておいてください

この制度は、令和9年(2027年)12月31日までに売却することが条件です。

さらに、相続が始まってから3年を経過する日が属する年の12月31日までという、もうひとつの期限もあります。

急かすつもりはありません。

ただ、「知らないまま期限が過ぎてしまった」というのは、一番もったいない話です。実家のことは、片づけるだけでも、話し合うだけでも、時間がかかります。だからこそ、結論を急がなくていいぶん、情報だけは早めに持っておいていただきたいと思っています。

なお、令和6年からは制度が少し変わりました。相続人が3人以上いる場合は控除額が2,000万円になったこと、買主が家を取り壊したり耐震改修したりした場合も対象になったことなど、細かい条件が増えています。このあたりは、ご実家の状況によって当てはまり方が変わってきます。

慌てなくて大丈夫です。でも、話すだけは早めに

「うちは対象になるのか」「もう期限が過ぎているかもしれない」

そう思うと、余計に動けなくなる気持ち、よく分かります。

でも、今日明日で結論を出す必要はありません。売るかどうかも、まだ決めなくていいんです。

まずは、今の状況を話してみる。それだけで、見えてくることがあります。

私たちも、この寝屋川市で長く不動産のご相談を受けてきました。相続した空き家をどうするか、税金のことも含めて、一緒に整理するところから始めています。

一人で抱え込まなくて大丈夫です。

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お盆に実家へ帰ったら、見ておきたい家のこと

お盆に実家へ帰ったら見ておきたい家のこと
お盆に実家で家族と過ごす様子

今年のお盆は、8月13日から16日ごろ。

帰省ラッシュのピークは、8月8日ごろになりそうだと言われています。

もうすぐ、実家に帰る方も多いと思います。

普段は電話で話すだけの実家。

久しぶりに顔を合わせたとき、家の様子が「あれ、前と違うな」と感じることがあります。

庭の草が伸びている。

郵便受けにチラシがたまっている。

玄関のカギの周りが、少し重くなっている。

そんな小さな変化に、気づく方は少なくありません。

それは、よくあることです

離れて暮らしていると、家の変化にはなかなか気づけません。

たまに顔を出していても、電話で話を聞くのと、実際に歩いてみるのとでは、感じ方がまったく違います。

だから、お盆に帰ったときに「あれ?」と思うのは、自然なことです。

責められることでは、ありません。

「そろそろ何か考えないと」と思いながら、日々の忙しさに追われて、また来年になってしまう。

そういう方を、私はこれまでたくさん見てきました。

お盆に見ておきたい、3つのこと

チェックする、というと身構えてしまうかもしれません。

そんなに難しいことではなく、いつもの帰省のついでで大丈夫です。

まず、家の外側。

壁のひび割れや雨どいの様子、庭木の伸び具合。台風が増える季節の前に、外まわりの傷みを見ておくだけでも安心材料になります。

次に、家の中。

水回りにカビや水漏れの跡がないか。

使っていない部屋に、湿気がこもっていないか。

窓を開けて、空気を通してあげるだけでも、家にとっては違います。

そして、親の暮らし方そのもの。

段差でつまずいていないか。

片づけが、以前より苦手になっていないか。

冷蔵庫の中身や、薬の飲み方にも、変化のヒントが隠れていることがあります。

これは家の点検というより、親の様子を知る時間でもあります。

枚方市・寝屋川市でも、空き家への関心が高まっています

いま、この寝屋川市では、誰も住んでいない空き家に税金をかける条例の議論が進んでいます。

枚方市でも、若い世代が空き家を活用する際の補助制度が用意されるなど、空き家対策が具体的に動き始めています。

実家がすぐに空き家になるわけではなくても、「その先」を考える方が、このあたりでも増えてきたように感じます。

私の会社もこの寝屋川市にあります。地元のことなので、なおさら他人事とは思えません。

でも、今日決めなくて大丈夫です

家の状態が気になっても、その場ですぐに「売る」「貸す」と決める必要はありません。

まずは、見たこと・感じたことを、家族で共有するだけでいい。

それだけでも、次に会うときの話がしやすくなります。

売却を急かすようなことは、私たちはしません。

まずは今の状況を整理するところから、一緒に考えます。

急いで動く必要はありません。

慌てなくて大丈夫です。

まずは、話してみることから

お盆に実家で気になったことがあれば、そのままにせず、誰かに話してみてください。

家族でもいいですし、私たちのような不動産や相続にくわしい人でも構いません。

一人で抱え込まなくて大丈夫です。

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夏の空き家、実は一番傷みやすい季節です

夏の空き家、実は一番傷みやすい季節です

もう誰も住んでいない、実家という家。
夏になると、なんとなく気になり出す。そんな方は、少なくありません。

暑さで傷むのは、人だけじゃない。家も、同じです。

蒸し暑さが呼び込む、家の傷み

窓を閉め切ったままの家は、湿気がこもります。
湿気は、カビを呼びます。
カビは、木材や壁紙を、静かに傷めていきます。

夏はさらに、虫や蜂の季節です。
軒下やベランダに、気づかないうちに蜂の巣ができていた。ゴキブリやシロアリの相談が増えるのも、この時期です。

近所の方に迷惑をかけてしまうかもしれない。そう思うと、余計に気が重くなります。

エアコンをつけっぱなしにするわけにもいかない。かといって、閉め切ったままにするのも心配。
そのあたりの塩梅が分からず、結局そのままになっている。そんな声も、よく聞きます。

でも、責められることでは、ありません。
実家のことは、後回しになりがちです。それは、誰にでもあることです。
片づけようとしても、親の荷物の前で手が止まって、また閉めてしまう。そんな経験がある方も、多いはずです。

寝屋川市では、空き家をめぐる制度も動いています

今月、地元の寝屋川市議会で「空き家流通促進税」の条例が可決されました。
市内全域を対象に、市場に流通していない一定の空き家に課税する、全国でも初めての取り組みです。

実は、私の会社もこの寝屋川市にあります。地元のことなので、なおさら他人事とは思えませんでした。

課税が始まるのは、2029年度から。まだ少し先の話です。
賃貸の募集を始めていたり、売却の準備を進めていたりすれば、対象外になる猶予もあります。

慌てて何かを決める必要は、まだありません。
ただ、「そういう制度が動き始めている」ということだけは、知っておいて損はないと思います。

一方、隣の枚方市では少し違うアプローチです。空き家を課税で促すのではなく、若い世代が空き家を活用する際の補助制度や、相談窓口の整備を進めています。
同じ京阪沿線でも、市によって考え方が違う。これも、知っておくと安心材料になります。

今すぐできることは、小さなことでいい

大掛かりな片づけや、リフォームでなくて構いません。

月に一度、窓を開けて風を通す。
庭木を少し切って、蜂が巣を作りにくくする。
郵便受けの中を、空にしておく。

エアコンは、つけっぱなしにする必要はありません。
ただ、真夏の日中だけ数時間、除湿運転を入れるだけでも、湿気のこもり方はかなり違います。電気代も、そこまで大きくはなりません。

それだけでも、家の傷み方は、ずいぶん変わります。

売る・貸す・残す。決めるのは、それから

家をどうするか。売るのか、貸すのか、このまま残すのか。
それを今日、決める必要はありません。

まずは、家の状態を確認して、今のリスクを整理する。
それだけでも、気持ちはずいぶん軽くなります。

一人で抱え込まなくて大丈夫です。
夏の間に一度、実家の様子を見に行く。そのついでで構いません。まずは、いまの状況を話してみませんか。

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寝屋川市で「空き家税」が決まりました──実家の空き家をお持ちの方へ

寝屋川市内の空き家の外観

寝屋川市で、「空き家税」と呼ばれる新しい税金の条例が決まりました。誰も住んでいない空き家の所有者に、固定資産税とは別の税金を負担してもらい、売却や賃貸などの流通を促そうという仕組みです。

実は、私の会社も寝屋川市にあります。地元の話なので、なおさら他人事とは思えませんでした。

親から相続した実家。誰も住まなくなり、何年も空いたままになっている家。どうにかしなければと思いながら、そのままになっている。そういう方は、少なくありません。

今回の話は、まさにそのような家に関わってきます。

2026年7月9日、寝屋川市の「空き家流通促進税」、いわゆる空き家税の条例が、市議会で全会一致で可決されました。市内全域を対象とした空き家流通のための税制度は、全国で初めてとされています。

ただし、すぐに始まるわけではありません。今後、総務大臣の同意を得たあと、対象となる空き家の調査やシステムの準備が行われます。施行は、早ければ2029年の早い時期とされています。ですから、今日明日で何かが変わるわけではありません。

かかるのは、固定資産税とは別の新しい税金です。計算は、少し複雑です。

一つは、空き家となっている家屋の固定資産税額を基にした部分。もう一つは、敷地となる土地の1平方メートル当たりの固定資産税額に、空き家の延べ面積を掛けた部分です。この二つに、それぞれ35%を掛けて合算したものが税額になります。

ここは誤解されやすいところです。現在支払っている固定資産税の総額へ、単純に35%を上乗せする仕組みではありません。家屋と土地を基に、それぞれ計算します。

そのため、実際の税額は物件ごとに変わります。自分の家がどの程度になるのかは、制度の詳細が決まったあとに、市へ確認するのが確実です。

そして、誰も住んでいない家のすべてに、必ず課税されるわけではありません。売却や賃貸の募集を始めて間もない家、事業に使用している家、所有者や居住者の死亡によって空き家になった家などには、課税免除の規定が設けられています。

つまり、この税金が目指しているのは、空き家を持っている人を一律に責めることではありません。売却も賃貸もせず、活用されないままになっている空き家を、市場へ出してもらうことです。

ただ、ここで一つ気をつけたいことがあります。「とりあえず売りに出しておけばよい」と考える方もいるかもしれません。

市が2026年1月に公表した条例の素案では、課税を免除されるのは、売却や賃貸の募集を始めた日から1年を経過していない空き家とされています。ずっと免除されるわけではありません。

さらに、空き家の状態が続いている間に、売却や賃貸の募集を2回以上行った場合は、最初に募集を始めた日から数えると書かれています。いったん募集をやめて、もう一度募集を始めても、1年が最初から数え直されるわけではないということです。

そのため、形だけ売りに出しておけばよいという制度ではありません。

売却するのか。貸すのか。別の用途に使うのか。空き家をどうするのか、実際に動くことが求められます。

課税免除の手続きについても、注意が必要です。素案では、売却や賃貸の募集、事業利用、死亡による免除を受ける場合、原則として、その年の1月31日までに、理由を証明する書類を添えて市へ申告することになっています。ただし、市長が申告の必要がないと認める場合は、この限りではありません。どのような書類が必要になるのかなど、細かな手続きは今後定められる規則を確認する必要があります。

相続によって空き家になった場合にも、免除があります。素案では、所有者が死亡した場合や、居住者の死亡によって空き家になった場合は、一定の基準日から3年度分に限って免除されるとしています。ずっと免除されるわけではありません。

相続が起きてから、名義や今後の使い方を整理するための時間が、一定期間設けられていると考えた方がよいと思います。

では、住んでいるかどうかを、市はどのように判断するのでしょうか。

市の審議会が令和8年2月にまとめた答申では、水道の使用量と住民票のデータを組み合わせ、必要に応じて現地調査を行う案が示されています。水道が止まっている場合や、使用量がごくわずかな場合には、住民票の有無にかかわらず現地を確認する、という考え方です。現地では、のぼりや看板によって売却中かどうかも確認するとされています。

住民票を残したままにしていても、実際に生活していなければ、空き家と判断される可能性があるということです。

一方で、一時的に住んでいないだけの家もあります。転勤で、数年後に戻る予定がある。介護施設に入っている。こうした場合について、素案には、市長が定める事由により一時的に居住の用に供していない空き家の所有者は減免することができる、という規定が置かれています。

条例が可決された日の記者会見でも、広瀬市長は、転勤や介護施設への入所といった個別の事情がある場合は課税から外す基準を設ける、と説明したと報じられています。あわせて、市内でほとんど生活していない二拠点生活のようなケースとどう区別するかなど、細かな点は今後3年ほどかけて決めていく予定だとされています。

つまり、2026年7月15日の時点で分かっているのは、大枠までです。自分の家がどう扱われるのかは、これから決まる部分が残っています。

なお、募集期間や申告手続き、死亡による免除については、2026年1月に寝屋川市が公表した条例素案の内容を基にしています。素案では税率が50%でしたが、2026年7月9日に可決された条例では35%に変更されています。

今後、総務大臣との協議や市の規則づくりによって、手続きの詳細が変わる可能性があります。実際に売却や賃貸などを進める前には、必ず寝屋川市の最新の発表を確認してください。

ここまで読んで、急いで売らなければならないのかと、不安になった方もいるかもしれません。ただ、慌てて売却を決める必要はありません。施行までは、まだ時間があります。

それに、「売ればよい」と言われても、簡単には売れない空き家もあります。

名義が亡くなった親のままになっている。兄弟や親族の共有になっていて、話がまとまっていない。再建築ができない土地に建っている。建物が傷んでいる。室内に多くの荷物が残っている。

こうした家は、売りに出す前にも、いくつもの準備が必要です。

私は、相続が関係する空き家や、少し事情のある不動産を長く扱ってきました。その経験から思うのは、最初から売ると決める必要はないということです。

まず、現在の家がどのような状態なのかを確認する。名義は誰になっているのか。相続登記は済んでいるのか。売却できる家なのか。貸すことはできるのか。修繕や解体が必要なのか。

そこが分かれば、次に何をすればよいのかが見えてきます。

2029年までは、まだ時間があります。ただし、相続登記や親族間の話し合い、建物や土地の調査には、思った以上に時間がかかることがあります。売りに出しても、すぐに買主が見つかるとは限りません。

動くのは少し先でも、状況を調べておくことは、早い方が楽です。

空き家をめぐる制度は、少しずつ変わっています。相続登記は義務化されました。また、管理が不十分な空き家として行政から勧告を受けた場合には、土地の固定資産税の軽減措置が受けられなくなることもあります。

今回の空き家流通促進税も、その流れの一つです。行政の姿勢は、空き家の活用をお願いする段階から、所有者に具体的な対応を求める方向へ進んでいます。

だからといって、一人で全部を抱える必要はありません。まずは、今の状況を不動産や相続に詳しい人へ話してみる。

売るのか。貸すのか。しばらく持つのか。それを決めるのは、状況を整理したあとで構いません。

寝屋川市内の空き家について気になることがあれば、ご相談ください。同じ寝屋川市にある不動産会社として、一緒に状況を整理します。

▼相続・空き家・認知症の無料レポートはこちら
https://lifestage-co.net/souzoku-report/

▼お問い合わせ・無料相談はこちら
https://lifestage-co.net/contact/

参考にした資料

課税免除の期間、申告の期限、相続によって空き家になった場合の取扱い、減免の規定、居住しているかどうかの判断方法については、寝屋川市が公表している次の資料を基にしています。

・(仮称)寝屋川市空き家流通促進税条例(素案)に対する意見募集の結果/寝屋川市
https://www.city.neyagawa.osaka.jp/organization_list/toshidesign/toshisanka/26393.html

・(仮称)寝屋川市空き家流通促進税条例(素案)/PDF
https://www.city.neyagawa.osaka.jp/material/files/group/137/akiyazei_jourei_soann.pdf

・空き家の市場流通を促進するための新たな手法について(寝屋川市空き家流通促進審議会 答申・令和8年2月)/PDF
https://www.city.neyagawa.osaka.jp/material/files/group/137/tousin_akiyanitaisuruhotueigaizeitounoarikatanituite.pdf

条例が可決されたこと、税率が35%であること、記者会見での市長の説明については、次の報道を基にしています。

・日本経済新聞(2026年7月9日)「大阪・寝屋川市の空き家税条例成立 市内全域は全国初」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF25BTT0V20C26A6000000/

・読売テレビ(2026年7月9日)「【全国初】『空き家にも課税』大阪・寝屋川市議会が条例案を可決」/Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/c0f8e215ff2d1c282bfaec757ddb9b1f3750fa9c

・週刊大阪日日新聞(2026年7月9日)「寝屋川市「空き家税」が成立 子育て世代へ住まいをバトンタッチする街づくりへ」
https://weekly-osakanichi2.net/archives/53954

※本記事は、2026年7月15日時点で確認できた情報を基にしています。今後、総務大臣の同意や市の規則制定などにより、制度の内容や手続きが変更される可能性があります。

中古物件は、登記簿だけでは分からないことがあります

不動産の相談を受けるとき、
まず登記簿を確認します。

土地の面積。
建物の種類。
構造。
床面積。
所有者。

登記簿を見ることで、
その不動産の基本的な内容は分かります。

でも、登記簿だけで全部が分かるわけではありません。

中古物件は、登記簿だけでは分からないことがある

特に中古物件の場合は、
今までに誰が、いつ、何をしたのか。
それが分からないことがあります。

新築であれば、
いつ建てたのか。
誰が建てたのか。
どのような建物なのか。

ある程度、資料がそろっていることが多いです。

でも中古物件は違います。

途中で増築しているかもしれない。
一部を壊しているかもしれない。
物置を置いただけかもしれない。
昔の所有者が何か手を加えているかもしれない。

所有者が何度も変わっていると、
今の所有者でも、過去のことが分からないことがあります。

相続した不動産なら、なおさらです。

親が住んでいた家。
祖父母の代からある家。
昔に増築したような気がする。
でも、誰に聞いてもはっきり分からない。

こういうことは実際にあります。

評価証明書と登記簿の床面積を比べる

そこで確認するのが、
登記簿だけではありません。

評価証明書も確認します。

評価証明書には、
役所が固定資産税の評価のために把握している内容が書かれています。

ここで、登記簿に書かれている建物の床面積と、
評価証明書に書かれている床面積が違っていることがあります。

たとえば、
登記簿よりも評価証明書の床面積の方が大きい場合。

この場合、
登記はされていないけれど、
役所ではすでに増築部分などを把握していることがあります。

つまり、
登記簿には載っていない。
でも、固定資産税の評価には入っている。

こういうことがあります。

反対に、
登記簿の建物面積の方が大きく、
評価証明書の床面積の方が少ない場合もあります。

この場合も、
すぐにどちらが正しいとは言えません。

過去に一部を取り壊したのか。
増築したのか。
役所の把握と登記の内容にズレがあるのか。
昔のまま書類だけが残っているのか。

一つずつ確認していく必要があります。

建築計画概要書・建物図面・家屋図も確認する

そして、建物がある場合は、
建築計画概要書を見ることもあります。

建築確認を受けたときの内容が分かることがあるからです。

また、法務局で建物図面や各階平面図を確認することもあります。

登記されている建物が、
どのような形で、
どのような床面積として登記されているのか。

その根拠を見るためです。

役所に家屋図がある場合は、
それを確認することもあります。

役所がその建物をどのように把握しているのか。
配置や形がどうなっているのか。
そういったことが分かる場合があります。

ただし、古い建物の場合、
すべての資料が残っているとは限りません。

建築計画概要書がない。
建物図面がない。
家屋図がはっきりしない。

そういうこともあります。

現地で建物や物置を確かめる

だからこそ、現地を見ることが大切になります。

書類では土地だけのように見えても、
現地に行くと建物らしきものがあることがあります。

古い物置。
小屋。
倉庫のようなもの。
増築したような部分。

ただ、それをすぐに
「未登記建物です」
と決めつけることはできません。

建物として登記できるものなのか。
それとも、土地の上に置いているだけの物置なのか。
地中に基礎があるのか。
土地にしっかり定着しているのか。
簡単に移動できるものなのか。

このあたりによって、扱いが変わります。

見た目は建物のようでも、
登記の対象にならないものもあります。

逆に、古くても、
登記の対象になる建物であれば、
売却前に確認が必要になることがあります。

未登記建物があると住宅ローンで止まることがある

ここをあいまいにしたまま売却を進めると、
途中で問題になることがあります。

特に、買主さんが住宅ローンを使う場合です。

金融機関は、
土地や建物を担保として見ます。

ところが、敷地内に未登記の建物があると、
その部分を担保として取れない場合があります。

そのため、金融機関から、
「登記をしてください」
「登記できないものなら撤去してください」
「この状態では融資が難しいです」
という条件が付くことがあります。

売主さんからすれば、
「昔からある物置です」
「親が使っていただけです」
「大したものではありません」
という感覚かもしれません。

でも、買主さんが住宅ローンを使う場合、
金融機関の判断に関わってきます。

売る側が問題ないと思っていても、
買う側のローンで話が止まることがあるのです。

だから、中古物件は、
登記簿だけで判断しない方がいい。

書類に書かれていること。
役所が把握していること。
現地にあるもの。

この3つが同じとは限りません。

まずは今の状態を整理する

では、どうすればいいのか。

まずは、今の状態を整理することです。

ただ、ここが難しいところです。

登記簿と評価証明書の面積は合っているのか。
現地に建物や物置はあるのか。
増築したような部分はないのか。
登記されていない建物らしきものはないのか。
住宅ローンを使う買主さんに売れる状態なのか。
売る前に登記や撤去の確認が必要なのか。

本当は、このあたりを先に整理しておくことが大切です。

でも、一般の方だけで判断するには難しい部分だと思います。

登記簿を見ても、
どこを見ればいいのか分からない。

評価証明書を取っても、
登記簿と面積が違う理由までは分からない。

現地に物置や小屋があっても、
それが登記できる建物なのか。
撤去した方がよいものなのか。
そのままでよいものなのか。

判断に迷うと思います。

だから、最初から全部を自分たちだけで調べようとしなくても大丈夫です。

まずは、分かる範囲で構いません。

登記簿があれば、その写し。
評価証明書があれば、その内容。
固定資産税の通知書があれば、その写真。
現地の写真があれば、それだけでも構いません。

メールやLINEで送っていただければ、
どこを確認した方がよいのか。
何が気になる点なのか。
次に何を調べればよいのか。

一緒に整理することができます。

売ると決めていなくても構いません。
貸すか残すかで迷っていても構いません。

むしろ、売る、貸す、残すを決める前に、
今の状態を知っておくことが大切です。

売却の途中で困らないために

不動産は、
問題が出てから慌てて調べると、
売却の途中で話が止まることがあります。

買主さんが見つかったあとに、
金融機関から条件が付く。

契約前になって、
未登記部分の確認が必要になる。

解体が必要なのか。
登記が必要なのか。
誰に確認すればよいのか。

そこで分からなくなると、
売主さんも買主さんも困ります。

だから私は、
早い段階で一度、状態を整理しておくことをおすすめしています。

売却を急がせるためではありません。

今の状態を整理して、
売れるのか。
貸せるのか。
残すなら何をしておくべきか。

その判断材料をそろえるためです。

気になる方は、書類や写真を送ってください

相続した家。
長年住んでいた家。
古い中古住宅。
何度か所有者が変わっている物件。

こういう不動産は、
登記簿だけを見ても分からないことがあります。

「うちの家は大丈夫かな」
「評価証明書と登記簿の面積が違う」
「物置があるけれど、これは問題になるのか」
「売る前に何を確認すればいいのか」

そう思われた方は、
まずはメールやLINEでご相談ください。

手元にある書類や写真を見ながら、
どこから確認すればよいのか、
一緒に整理します。

不動産は、
あとから分かったでは困ることがあります。

でも、最初から難しいことを全部分かっている必要はありません。

まずは、今ある資料と現地の状態を確認すること。

そこから始めればいいと思います。