相続・空き家


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中古物件は、登記簿だけでは分からないことがあります

不動産の相談を受けるとき、
まず登記簿を確認します。

土地の面積。
建物の種類。
構造。
床面積。
所有者。

登記簿を見ることで、
その不動産の基本的な内容は分かります。

でも、登記簿だけで全部が分かるわけではありません。

特に中古物件の場合は、
今までに誰が、いつ、何をしたのか。
それが分からないことがあります。

新築であれば、
いつ建てたのか。
誰が建てたのか。
どのような建物なのか。

ある程度、資料がそろっていることが多いです。

でも中古物件は違います。

途中で増築しているかもしれない。
一部を壊しているかもしれない。
物置を置いただけかもしれない。
昔の所有者が何か手を加えているかもしれない。

所有者が何度も変わっていると、
今の所有者でも、過去のことが分からないことがあります。

相続した不動産なら、なおさらです。

親が住んでいた家。
祖父母の代からある家。
昔に増築したような気がする。
でも、誰に聞いてもはっきり分からない。

こういうことは実際にあります。

そこで確認するのが、
登記簿だけではありません。

評価証明書も確認します。

評価証明書には、
役所が固定資産税の評価のために把握している内容が書かれています。

ここで、登記簿に書かれている建物の床面積と、
評価証明書に書かれている床面積が違っていることがあります。

たとえば、
登記簿よりも評価証明書の床面積の方が大きい場合。

この場合、
登記はされていないけれど、
役所ではすでに増築部分などを把握していることがあります。

つまり、
登記簿には載っていない。
でも、固定資産税の評価には入っている。

こういうことがあります。

反対に、
登記簿の建物面積の方が大きく、
評価証明書の床面積の方が少ない場合もあります。

この場合も、
すぐにどちらが正しいとは言えません。

過去に一部を取り壊したのか。
増築したのか。
役所の把握と登記の内容にズレがあるのか。
昔のまま書類だけが残っているのか。

一つずつ確認していく必要があります。

そして、建物がある場合は、
建築計画概要書を見ることもあります。

建築確認を受けたときの内容が分かることがあるからです。

また、法務局で建物図面や各階平面図を確認することもあります。

登記されている建物が、
どのような形で、
どのような床面積として登記されているのか。

その根拠を見るためです。

役所に家屋図がある場合は、
それを確認することもあります。

役所がその建物をどのように把握しているのか。
配置や形がどうなっているのか。
そういったことが分かる場合があります。

ただし、古い建物の場合、
すべての資料が残っているとは限りません。

建築計画概要書がない。
建物図面がない。
家屋図がはっきりしない。

そういうこともあります。

だからこそ、現地を見ることが大切になります。

書類では土地だけのように見えても、
現地に行くと建物らしきものがあることがあります。

古い物置。
小屋。
倉庫のようなもの。
増築したような部分。

ただ、それをすぐに
「未登記建物です」
と決めつけることはできません。

建物として登記できるものなのか。
それとも、土地の上に置いているだけの物置なのか。
地中に基礎があるのか。
土地にしっかり定着しているのか。
簡単に移動できるものなのか。

このあたりによって、扱いが変わります。

見た目は建物のようでも、
登記の対象にならないものもあります。

逆に、古くても、
登記の対象になる建物であれば、
売却前に確認が必要になることがあります。

ここをあいまいにしたまま売却を進めると、
途中で問題になることがあります。

特に、買主さんが住宅ローンを使う場合です。

金融機関は、
土地や建物を担保として見ます。

ところが、敷地内に未登記の建物があると、
その部分を担保として取れない場合があります。

そのため、金融機関から、
「登記をしてください」
「登記できないものなら撤去してください」
「この状態では融資が難しいです」
という条件が付くことがあります。

売主さんからすれば、
「昔からある物置です」
「親が使っていただけです」
「大したものではありません」
という感覚かもしれません。

でも、買主さんが住宅ローンを使う場合、
金融機関の判断に関わってきます。

売る側が問題ないと思っていても、
買う側のローンで話が止まることがあるのです。

だから、中古物件は、
登記簿だけで判断しない方がいい。

書類に書かれていること。
役所が把握していること。
現地にあるもの。

この3つが同じとは限りません。

では、どうすればいいのか。

まずは、今の状態を整理することです。

ただ、ここが難しいところです。

登記簿と評価証明書の面積は合っているのか。
現地に建物や物置はあるのか。
増築したような部分はないのか。
登記されていない建物らしきものはないのか。
住宅ローンを使う買主さんに売れる状態なのか。
売る前に登記や撤去の確認が必要なのか。

本当は、このあたりを先に整理しておくことが大切です。

でも、一般の方だけで判断するには難しい部分だと思います。

登記簿を見ても、
どこを見ればいいのか分からない。

評価証明書を取っても、
登記簿と面積が違う理由までは分からない。

現地に物置や小屋があっても、
それが登記できる建物なのか。
撤去した方がよいものなのか。
そのままでよいものなのか。

判断に迷うと思います。

だから、最初から全部を自分たちだけで調べようとしなくても大丈夫です。

まずは、分かる範囲で構いません。

登記簿があれば、その写し。
評価証明書があれば、その内容。
固定資産税の通知書があれば、その写真。
現地の写真があれば、それだけでも構いません。

メールやLINEで送っていただければ、
どこを確認した方がよいのか。
何が気になる点なのか。
次に何を調べればよいのか。

一緒に整理することができます。

売ると決めていなくても構いません。
貸すか残すかで迷っていても構いません。

むしろ、売る、貸す、残すを決める前に、
今の状態を知っておくことが大切です。

不動産は、
問題が出てから慌てて調べると、
売却の途中で話が止まることがあります。

買主さんが見つかったあとに、
金融機関から条件が付く。

契約前になって、
未登記部分の確認が必要になる。

解体が必要なのか。
登記が必要なのか。
誰に確認すればよいのか。

そこで分からなくなると、
売主さんも買主さんも困ります。

だから私は、
早い段階で一度、状態を整理しておくことをおすすめしています。

売却を急がせるためではありません。

今の状態を整理して、
売れるのか。
貸せるのか。
残すなら何をしておくべきか。

その判断材料をそろえるためです。

相続した家。
長年住んでいた家。
古い中古住宅。
何度か所有者が変わっている物件。

こういう不動産は、
登記簿だけを見ても分からないことがあります。

「うちの家は大丈夫かな」
「評価証明書と登記簿の面積が違う」
「物置があるけれど、これは問題になるのか」
「売る前に何を確認すればいいのか」

そう思われた方は、
まずはメールやLINEでご相談ください。

手元にある書類や写真を見ながら、
どこから確認すればよいのか、
一緒に整理します。

不動産は、
あとから分かったでは困ることがあります。

でも、最初から難しいことを全部分かっている必要はありません。

まずは、今ある資料と現地の状態を確認すること。

そこから始めればいいと思います。

空き家を放置すると何が起きるのか

空き家を放置すると、どうなるのか。

この相談は、相続や実家の整理の場面でよく出てきます。

親が住んでいた家。
相続した実家。
誰も住まなくなった家。
施設入所や入院をきっかけに空いた家。

最初から「放置しよう」と思っている人は、ほとんどいません。

多くの場合は、

まだ気持ちの整理がついていない。
売るか貸すか決められない。
兄弟姉妹で話がまとまっていない。
荷物が多すぎて手をつけられない。
親族の目が気になる。
思い出がありすぎて動けない。

こういう理由で、結果的に時間が過ぎていきます。

その気持ちは、よく分かります。

ただ、不動産は待ってくれません。

人の気持ちが止まっている間にも、建物は少しずつ傷みます。
固定資産税は毎年かかります。
草木は伸びます。
近隣との問題が出ることもあります。

空き家を放置すると何が起きるのか。

今回は、その現実を整理してみます。

建物は少しずつ傷んでいく

空き家で一番分かりやすい変化は、建物の劣化です。

人が住んでいる家と、誰も住んでいない家では、傷み方が違います。

人が住んでいれば、窓を開けます。
水を流します。
掃除をします。
異変にも気づきます。

雨漏りがあれば気づく。
水漏れがあれば気づく。
床が沈めば気づく。
壁にカビが出れば気づく。

でも、空き家になると、それに気づく人がいません。

雨漏りが起きても、すぐには分からない。
水道管に不具合が出ても、すぐには分からない。
湿気がこもっても、すぐには分からない。
シロアリの被害が進んでも、すぐには分からない。

久しぶりに家へ行ってみると、思っていた以上に傷んでいた。

こういうことは珍しくありません。

建物は、使っていないから傷まないわけではありません。

むしろ、使っていないからこそ傷むことがあります。

草木や庭の管理が負担になる

空き家で意外と問題になるのが、庭や草木です。

最初は少し伸びている程度でも、数か月放っておくと一気に伸びます。

草が伸びる。
木の枝が隣地へ越える。
道路にはみ出す。
落ち葉が近隣へ飛ぶ。
害虫が発生する。

そうなると、近隣から連絡が入ることがあります。

「枝が越境しています」
「草が伸びすぎています」
「虫が出ています」
「落ち葉を何とかしてほしい」

このような連絡です。

空き家の所有者にとっては、たまに見に行く家でも、隣に住んでいる方にとっては毎日のことです。

だから、小さなことでも不満が積もります。

空き家の管理は、家の中だけではありません。

外から見える部分。
道路に面している部分。
隣地に接している部分。

ここも管理の対象になります。

固定資産税は毎年かかる

空き家を使っていなくても、固定資産税はかかります。

誰も住んでいない。
収益も生んでいない。
売る予定も貸す予定も決まっていない。

それでも、不動産を所有している限り、税金はかかります。

最初は、

「とりあえず今年は払っておこう」

で済むかもしれません。

でも、それが毎年続きます。

1年。
2年。
3年。
5年。

気づいたときには、何年も固定資産税を払い続けている状態になっています。

しかも、税金だけではありません。

草刈り。
庭木の剪定。
簡単な修理。
火災保険。
交通費。
片付け費用。

空き家を持ち続けるということは、少しずつお金が出ていくということです。

住んでいない家でも、費用は止まりません。

近隣との関係が悪くなることがある

空き家の問題で見落としやすいのが、近隣との関係です。

所有者は遠方に住んでいる。
でも、空き家の隣には、毎日生活している人がいる。

この違いは大きいです。

草が伸びている。
枝が越境している。
雨どいが壊れている。
外壁が落ちそう。
瓦がずれている。
不審者が入っているように見える。
ゴミを捨てられている。

こういうことが起きると、近隣の方は不安になります。

最初は我慢してくれていても、時間が経つと感情が変わります。

「持ち主は何をしているのか」
「なぜ放ったらかしなのか」
「何かあったらどうするのか」

こういう気持ちになります。

不動産の問題は、建物だけではありません。

近隣との関係も含まれます。

空き家を放置すると、知らない間に近隣との関係が悪くなっていることがあります。

荷物が多いほど、後で動きにくくなる

実家の空き家で大きな問題になるのが、荷物です。

家具。
衣類。
食器。
布団。
写真。
書類。
仏壇。
思い出の品。

親が暮らしていた家には、たくさんの物が残っています。

最初は、

「また時間があるときに片付けよう」

と思います。

でも、時間が経つほど片付けは重くなります。

家族の気持ちの整理も必要です。
何を残すか、何を処分するかも迷います。
兄弟姉妹で考えが違うこともあります。
遠方だと、片付けに行くこと自体が負担になります。

そして、建物が傷んでくると、片付け作業もしにくくなります。

湿気で荷物が傷む。
カビが出る。
床が弱くなる。
虫が出る。
室内の空気が悪くなる。

片付けは、先に延ばすほど楽になるわけではありません。

むしろ、先に延ばすほど大変になることがあります。

売るにも貸すにも条件が悪くなることがある

空き家を放置すると、いざ売ろう、貸そうと思ったときに条件が悪くなることがあります。

建物が傷んでいる。
雨漏りがある。
水回りが使えない。
庭が荒れている。
室内に荷物が多い。
近隣から苦情が出ている。

こうなると、買う側や借りる側の印象は悪くなります。

売却する場合でも、修理費や解体費を見込まれることがあります。
貸す場合でも、改装費が大きくなります。

「もう少し早く動いていれば」

そう感じることもあります。

もちろん、不動産は物件ごとに違います。

古くても売れる家はあります。
荷物が残っていても売却できる場合はあります。
改装して貸せる家もあります。

ただ、放置して良くなることはあまりありません。

時間が経つほど、選択肢が狭くなることがあります。

相続人が増えると、話がまとまりにくくなる

空き家を放置している間に、相続の関係が複雑になることもあります。

最初は兄弟姉妹だけの話だった。
でも、そのうち誰かが亡くなる。
その子どもたちが相続人になる。
さらに関係者が増える。

こうなると、話し合いが難しくなります。

会ったことがない相続人が出てくることもあります。
連絡が取りにくい人がいることもあります。
考え方がまったく違うこともあります。

売却するにも、賃貸にするにも、名義や同意の問題が出てきます。

空き家を放置するということは、建物だけを放置しているわけではありません。

家族の問題も、そのまま先送りしていることがあります。

時間が経てば自然に解決することもありますが、不動産の場合は、時間が経つほど複雑になることも多いです。

空き家は「使っていない家」ではなく「管理が必要な不動産」

空き家というと、

「誰も住んでいない家」

と思われるかもしれません。

でも、現場で見ていると、空き家は単に使っていない家ではありません。

管理が必要な不動産です。

建物を見に行く。
庭を管理する。
近隣へ迷惑をかけない。
税金を払う。
荷物を整理する。
名義を確認する。
今後どうするかを考える。

これらが必要になります。

使っていないから何もしなくていい、ではありません。

使っていないからこそ、定期的に確認する必要があります。

大切なのは、すぐに売ることではない

空き家を放置しない方がいいと言うと、

「すぐに売らないといけないのか」

と思われるかもしれません。

そうではありません。

すぐに売る必要がない家もあります。
貸した方がいい家もあります。
家族で使う予定がある家もあります。
少し時間を置いた方がいい場合もあります。

大切なのは、何も分からないまま放っておかないことです。

今の状態を知る。
建物の状態を確認する。
荷物の量を把握する。
相続登記や名義を確認する。
家族の考えを聞く。
売った場合、貸した場合、残した場合を比べる。

まずはここからです。

結論を急ぐ必要はありません。

ただ、現状を知らないまま時間だけが過ぎていくのは避けた方がいいです。

空き家の問題は、早めに整理することで選択肢が残る

空き家を放置すると、建物の劣化、税金、草木の管理、近隣との関係、荷物、相続人の増加など、いろいろな問題が出てきます。

ひとつひとつは小さく見えるかもしれません。

でも、それが重なると動きにくくなります。

だから私は、空き家の相談では、

「まず今の状態を整理しましょう」

とお伝えしています。

早く売るためではありません。
無理に貸すためでもありません。
家族に結論を急がせるためでもありません。

後から困らないようにするためです。

空き家は、放っておくほど選択肢が少なくなることがあります。

売る。
貸す。
残す。
管理する。
片付ける。
家族で使う。

どの選択をするにしても、早めに状態を確認しておくことが大切です。

相続した実家や空き家のことで悩んでいる方は、まず一度、今の状況を整理してみてください。

そして、家族だけでは判断が難しいときは、早めに相談してください。

空き家の問題は、建物だけの問題ではありません。

家族の気持ち。
管理の負担。
お金のこと。
次の世代への負担。

そこまで含めて考えることが大切です。

相続・空き家の整理に迷っている方へ
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相続した実家を売るか貸すか迷ったときに確認すること

相続した実家をどうするか。

この相談は、今まで本当に多く受けてきました。

売った方がいいのか。
貸した方がいいのか。
しばらく置いておいた方がいいのか。
誰かが住む可能性を残しておいた方がいいのか。

簡単に答えが出る話ではありません。

実家には、思い出があります。
親が住んでいた場所です。
子どもの頃に過ごした場所です。
親族の目も気になります。

だから、頭では分かっていても、なかなか決められない。

でも、不動産はそのまま置いておいても、止まってくれません。

建物は少しずつ傷みます。
固定資産税は毎年かかります。
庭木や雑草の管理も必要です。
近隣から連絡が入ることもあります。

「売るか貸すか」を考える前に、まず確認しておきたいことがあります。

まず、家の状態を見ておくこと

最初に見るべきなのは、家の状態です。

貸せる状態なのか。
修理すれば貸せるのか。
かなり大きな改装が必要なのか。
それとも、貸すより売却を考えた方がいいのか。

ここを見ずに、いきなり「貸したら家賃が入る」と考えるのは危険です。

空き家になって時間が経つと、建物は見た目以上に傷んでいることがあります。

雨漏り。
シロアリ。
給排水管の劣化。
お風呂やトイレの不具合。
床の沈み。
外壁や屋根の傷み。

人が住んでいる家と、空き家になった家では傷み方が違います。

人が住んでいると、窓を開ける。
水を流す。
電気を使う。
空気が動く。

でも、空き家になると、それが止まります。

一見きれいに見えても、実際に貸そうとすると修理箇所が多く出ることがあります。

だから、まずは現地を見ることです。

家の中に入る。
水回りを見る。
天井を見る。
床を見る。
外壁を見る。
庭や境界まわりを見る。

ここを飛ばして、売るか貸すかを決めることはできません。

貸す場合は、改装費と家賃のバランスを見ること

実家を貸す場合、多くの方が最初に考えるのは家賃です。

「月にいくらで貸せるのか」

これは大切です。

でも、それ以上に大切なのは、

「貸すために、いくらお金がかかるのか」

です。

例えば、月7万円で貸せるとします。

でも、貸す前に改装費が150万円かかる。
給湯器を交換する。
クロスを張り替える。
畳を替える。
水回りを直す。
ハウスクリーニングをする。
庭木を整理する。

さらに、募集費用や管理費用もかかります。

そうなると、家賃が入っても、改装費を回収するまでに時間がかかります。

しかも、入居者がすぐ決まるとは限りません。
入居後に修理が出ることもあります。
退去すれば、また次の募集が必要です。

「貸せば家賃が入る」

これは間違いではありません。

でも、貸すということは、大家になるということです。

家を残すだけではなく、管理する責任も残ります。

ここを理解しておく必要があります。

売る場合は、手放す不安と管理から離れる安心がある

一方で、売却には売却の不安があります。

親が残した家を売っていいのか。
親族から何か言われないか。
あとから必要になることはないか。
もっと高く売れたのではないか。

こういう気持ちは出てきます。

だから、売却はお金だけで決めるものではありません。

ただ、売却には大きな意味もあります。

固定資産税の支払いがなくなる。
管理の心配がなくなる。
空き家の劣化を気にしなくてよくなる。
近隣からの連絡に怯えなくてよくなる。
子ども世代に負担を残さなくて済む。

実家を売るというのは、単に不動産を手放すことではありません。

家族の中で止まっていた問題を、ひとつ整理することでもあります。

もちろん、急いで売る必要はありません。

でも、売らない理由が、

「なんとなく置いておきたい」
「まだ決められない」
「誰かが使うかもしれない」

だけになっているなら、一度きちんと整理した方がいいです。

家族の考えを確認しておくこと

実家の問題で難しいのは、不動産そのものよりも家族の考えです。

兄弟姉妹で考え方が違うことがあります。

売りたい人。
残したい人。
貸したい人。
何も決めたくない人。
親族の目を気にする人。
思い出が強くて動けない人。

それぞれの気持ちがあります。

だからこそ、いきなり結論を出そうとすると揉めます。

まずは、

この家を誰かが使う予定はあるのか。
年に何回くらい帰るのか。
管理は誰がするのか。
固定資産税は誰が払うのか。
修理費用が出たら誰が負担するのか。
将来的に子ども世代へ残すのか。

こういうことを話しておく必要があります。

「売るか貸すか」の前に、家族の考えを整理する。

ここを飛ばすと、後から話が止まります。

名義や相続手続きも確認しておくこと

売る場合も、貸す場合も、名義の確認は必要です。

相続登記が終わっているのか。
遺産分割協議は済んでいるのか。
相続人は何人いるのか。
共有名義になっているのか。
誰が契約の判断をできるのか。

ここが整理できていないと、売却も賃貸もスムーズに進みません。

特に相続人が複数いる場合、誰か一人の判断だけでは進められないことがあります。

貸すにしても、売るにしても、権利関係が整理されているかどうかは大切です。

不動産は、気持ちだけでは動きません。

名義。
権利。
書類。
相続人の同意。

このあたりを確認しておく必要があります。

「貸せる家」と「貸してはいけない家」がある

実家を貸すこと自体は、良い選択になることもあります。

立地が良い。
建物の状態が良い。
改装費がそれほどかからない。
賃貸需要がある。
管理を任せられる人がいる。
家族も残す方向で納得している。

こういう場合は、貸すことも十分考えられます。

ただし、すべての家が貸せるわけではありません。

建物の傷みが大きい。
水回りの交換が必要。
雨漏りがある。
場所的に入居者が決まりにくい。
駐車場がない。
周辺に賃貸需要が少ない。
改装費をかけても家賃で回収しにくい。

こういう場合は、無理に貸すより売却を考えた方がいいこともあります。

貸すという選択は、家を残せる反面、責任も残ります。

ここを冷静に見ることが大切です。

すぐに決めなくてもいい。ただ、放置はしない方がいい

相続した実家のことは、すぐに決められないこともあります。

それは当然です。

思い出もあります。
親族との関係もあります。
気持ちの整理も必要です。

だから、すぐに売る。
すぐに貸す。
そう決めなくてもいいと思います。

ただし、何もしないまま放置するのは避けた方がいいです。

放置している間にも、建物は傷みます。
税金はかかります。
草木は伸びます。
近隣との問題が出ることもあります。
家族の話し合いも、時間が経つほど難しくなることがあります。

大切なのは、今すぐ結論を出すことではありません。

今の状態を知ることです。

家の状態。
名義の状態。
家族の考え。
売った場合の金額。
貸した場合の収支。
残した場合の管理負担。

これらを一度整理するだけでも、見え方は変わります。

売るか貸すかで迷ったときは、まず整理から

相続した実家をどうするか。

これは、売るか貸すかだけの問題ではありません。

家族の気持ち。
親が残したものへの思い。
お金のこと。
管理のこと。
将来、誰に負担を残すのか。

いろいろなことが重なっています。

だから私は、いきなり結論を出すよりも、まず整理することが大切だと思っています。

売った方がいい家もあります。
貸した方がいい家もあります。
今は動かさず、少し様子を見た方がいい家もあります。

ただ、それは現地を見て、話を聞いて、数字を出してみないと分かりません。

「売るか貸すか」で迷っている方は、まず今の状態を確認してみてください。

そして、家族だけで判断が難しいときは、早い段階で相談してください。

早く売るためではありません。
無理に貸すためでもありません。

後から後悔しないために、今できる整理をしておく。

相続した実家の問題は、そこから始めるのが一番いいと思います。

相続・空き家の整理に迷っている方へ
無料レポートを読む

親が施設に入った後、実家は売るべき?貸すべき?残すべき?

親御さんが施設へ入所されると、多くの方が同じ悩みを抱えます。

「実家をどうすればいいのだろう?」

売った方がいいのか。

貸した方がいいのか。

そのまま残しておいた方がいいのか。

実際に私のところへも、この相談は非常に多く寄せられます。

しかし、私は最初から売却を勧めることはありません。

なぜなら、不動産の問題に見えても、本当は家族の問題であることが多いからです。

実家を売る前に確認すること

まず確認したいのは、

・名義は誰になっているのか

・親御さんの判断能力はあるのか

・将来戻って住む可能性はないのか

・兄弟姉妹で話し合いはできているのか

・荷物はどうするのか

ということです。

ここを整理しないまま売却の話を進めると、後で家族間のトラブルになることがあります。

実際にあった相談事例

親御さんが施設へ入所され、

誰も住まなくなった実家のご相談でした。

ご家族は、

「空き家になるなら売った方がいいのでは」

と考えておられました。

しかし話を聞くと、

まだ荷物が残っている。

相続のことも整理できていない。

兄弟それぞれ考え方も違う。

という状況でした。

そこで私は、

まず現地確認。

そして査定。

さらに賃貸にした場合の収支予想も作成しました。

その結果、

売却だけでなく、

賃貸という選択肢も見えるようになりました。

ご家族で話し合われた結果、

すぐに売却せず、

一定期間賃貸として活用することになりました。

売却が向いているケース

次のような場合は売却が向いていることがあります。

・将来誰も住む予定がない

・固定資産税や維持管理が負担

・遠方に住んでいて管理できない

・建物の老朽化が進んでいる

・相続人全員が売却を希望している

この場合は、早めに方向性を決めることで管理の負担を減らせます。

賃貸が向いているケース

一方で賃貸が向いている場合もあります。

・建物の状態が良い

・立地が良い

・将来家族が利用する可能性がある

・売却を急ぐ必要がない

・収入を確保したい

ただし、

改装費用や管理の問題もありますので、事前に確認が必要です。

残すという選択肢もある

すぐに売る。

すぐに貸す。

だけが正解ではありません。

家族の気持ちが整理できていないのであれば、

まずは保留にする。

それも立派な判断です。

ただし、

空き家は放置している間にも建物が傷みます。

固定資産税もかかります。

何も決めないまま時間だけが過ぎることは避けたいところです。

まずは状況整理から

私は35年以上不動産業に携わり、

相続不動産や空き家のご相談を数多くお受けしてきました。

売却ありきではなく、

売る。

貸す。

残す。

それぞれの選択肢を整理することから始めています。

親が施設へ入った後の実家でお悩みの方は、

まずは状況整理から始めてみてください。

方向性が見えるだけでも、気持ちはかなり楽になります。

相続・空き家・認知症についてまとめた無料レポートをご用意しています。

何から始めればよいか分からない方は、まずこちらをご覧ください。

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相続した家、そのままにしていませんか?空き家のリスクと売却という選択肢

「親が亡くなって実家を相続したけれど、どうすればいいかわからない」というご相談が、ここ数年で急増しています。子世代がすでに自分の家を持っている場合、相続した実家をそのまま使うことはほとんどありません。かといって「売るのは親への申し訳ない気持ちがある」「何から手をつければいいかわからない」と、気持ちの整理がつかないまま月日が経ってしまうケースも多く見られます。

この記事では、相続した空き家をそのまま放置した場合のリスクと、売却という選択肢についてわかりやすくお伝えします。

まず知っておいてほしいのが、空き家は「放っておいても大丈夫」ではないということです。

人が住まなくなった家は急速に傷みます。換気がされないため湿気がたまり、カビや腐食が進む。害虫・害獣が住み着く。外壁や屋根が劣化して近隣に被害を与えるリスクも生じます。

さらに税金の面でも大きなデメリットがあります。住宅が建っている土地には「住宅用地特例」が適用され、固定資産税が最大6分の1に軽減されていますが、空き家が「特定空き家」に指定されると、この軽減措置が外れ、固定資産税が最大で6倍になることがあります。管理コストと税負担の両方が重くなる前に、早めの対策が必要です。

相続した物件が古かったり、リフォームが必要な状態だったりすると、「こんな家、どうせ売れない」とあきらめてしまう方も少なくありません。しかし実際には、そのような物件でも売却できるケースは多くあります。

ライフステージでは、築年数が古い物件・雨漏りのある物件・境界が不明確な物件・相続登記が未完了の物件など、いわゆる「訳あり物件」の売却を長年にわたって手がけてきました。通常の不動産会社が断るような案件でも、対応できる方法を一緒に考えることができます。

「売れるかどうかわからない」「何から始めればいいかわからない」という段階でも構いません。寝屋川市・大阪エリアで相続物件・空き家の売却をお考えの方は、ぜひ一度ライフステージにご相談ください。35年・1,000件超の経験をもとに、お客さまの状況に合った最善の方法をご提案いたします。