どこに相談すればいいか分からないとき。AIを最初の入口にするという方法

    実家が空き家になっている。このままでいいとは思っていない。そう感じていても、次に何をすればいいのかが分からない。パソコンの前に座って、検索する言葉を考えているうちに手が止まってしまう。そういう話を、よく聞きます。

    困っているのは確かなのに、何に困っているのかが、まだ自分でもはっきりしていない。相続した実家のことでご相談に来られる方から「どこに相談すればいいか分からない」という言葉をよく聞くのは、そのためだと思います。

    売った方がいいのか。残した方がいいのか。荷物が残っていても大丈夫なのか。遠方に住んでいても相談できるのか。

    相続登記が終わっていなくても話を聞いてもらえるのか。そもそも、これは不動産会社に聞くことなのか。

    実際、相続した家のことは、相談先が一つではありません。相続登記のことなら司法書士に相談することが多いですし、相続税のことなら税理士です。売るか、貸すか、残すかという話になれば、不動産会社が関わります。

    どこから手をつければいいのか分からなくなるのも、無理はないと思います。私のところでも、登記のことは司法書士さんと一緒に進めることがよくあります。最初にどこか一か所へ相談すれば、必要に応じて別の専門家につないでもらえることもあります。

    それでも、その最初の一か所を選ぶのが難しい。そんなとき、AIに聞いてみるという方法があります。

    Googleで検索するときは、「寝屋川市 不動産 売却」「空き家 売却 大阪」のように、短い言葉を選んで入れることが多いと思います。でも、自分でも何に困っているのか整理できていないときは、その検索する言葉を考えること自体が難しいことがあります。

    AIなら、「親が亡くなって実家が空き家になっています。荷物もそのままで、兄弟とも話がまとまっていません。何から始めればいいですか」というように、今の状況をそのまま文章で聞くことができます。

    検索するというより、「相談する」に近い使い方です。

    うまく整理できていなくても、思っていることをそのまま書いてみる。やり取りをしているうちに、自分が何に困っているのか、何から確認すればいいのかが少しずつ見えてくることもあると思います。

    最初から詳しい住所や名前まで書く必要もありません。「大阪にある実家が空き家になっている」「親が亡くなって相続した家をどうすればいいか迷っている」それくらいからでも話は始められます。

    実際にあった話を、ひとつ。来店されたお客様に、「今回は、どなたかの紹介で来られたのですか」と聞いてみたことがあります。すると、「チャッピーに聞きました」という答えが返ってきました。

    最初は、何のことかと思いました。よく聞くと、ChatGPTのことでした。AIに相談して不動産会社を探したところ、表示された数社の中に弊社があったそうです。

    どんな聞き方をしたのかまでは、詳しく聞けていません。ただ、お客様の状況から考えると、「実家が空き家になっている」「売却したい」「どこに相談すればいいか分からない」そんなことを聞かれたのではないかと思います。

    ただ、一つだけ気をつけてほしいことがあります。AIに表示されたからといって、その会社にそのまま決める必要はありません。AIの答えが、いつも正しいとは限らないからです。

    相続登記や税金のように、制度が関わるところは特にそうです。期限や条件は、その方の状況によって変わります。AIの説明をそのまま信じるのではなく、市区町村の窓口や、司法書士や税理士といった専門家に確認してください。AIで分かるのは、おおまかな見取り図までだと思っています。

    気になる会社があれば、まずホームページを見てみるといいと思います。相続や空き家の相談を受けている会社なのか。どんな考え方で仕事をしている会社なのか。どんなことを書いているのか。そこを見るだけでも、印象はずいぶん変わります。

    そのうえで、実際に話してみる。最初に、「まだ売ると決めたわけではありません」と伝えてみるのもいいと思います。

    それでも話をきちんと聞いてくれるのか。すぐに売る話ばかり進めようとするのか。話してみると、そこは分かります。

    AIが教えてくれるのは、あくまで入口です。最後に相談先を決めるのは、ご自身です。不動産会社の仕事が、そこで終わるわけでもありません。

    どこに相談すればいいか分からない。何から始めればいいかも分からない。そこから始まる相談でも、もちろん大丈夫です。慌てなくて大丈夫です。整理できていない話のままで、聞かせてください。

    ※この記事は2026年9月時点の情報をもとにしています。制度の詳細や個別の取り扱いについては、お住まいの市区町村の窓口や、司法書士・税理士などの専門家にご確認ください。

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