リノベーションの工期が延びる理由と、そのときの進め方

    工事の打ち合わせをしていると、必ず出てくる質問があります。

    「それで、いつごろ完成しますか」

    引っ越しの日も、今の家の解約も、そこから決めていくことになります。当然、聞いておきたい話です。私たちも、ある程度の予定を組んでからお伝えしています。

    ただ、正直にお伝えすると、その予定どおりに進まないことがあります。

    理由の一つが、商品です。キッチンや建具、設備などは、注文してから届くまでに日数がかかります。予定していた日に商品が入ってこなければ、その工事ができません。そして一つの工事が遅れると、そのあとの工事にも影響してきます。

    もう一つが、職人さんの日程です。

    電気屋さん、クロス屋さんなど、それぞれの職人さんが複数の現場を抱えています。この日に入ってほしいと思っていても、前の現場が終わっていなかったり、ほかの仕事との調整がつかなかったりして、予定していた日に入れないことがあります。

    一つの日程がずれると、次の職人さんの日程まで合わなくなることもあります。

    たとえば、ある工事が3日遅れたから、その次の職人さんも3日後に来てもらえばいい。そう単純にはいきません。その職人さんも、3日後には別の現場が入っています。すると、次に空いている日まで待たなければならない。こうして、一つの遅れが次の遅れにつながっていくことがあります。

    マンションのリノベーションでは、さらに事情が複雑になります。

    工事の前に、管理組合へ工事内容や工事期間を届け出ます。工事の日程表を掲示して、周囲へ知らせてから工事を始めるマンションもあります。商品の搬入でエレベーターを使う場合も、事前に使用日を届け出て、承認を受けなければならないマンションがあります。

    商品の入荷が遅れたり、職人さんの日程が変わったりすると、この予定も変わります。管理人さんへ改めて連絡したり、マンションによっては工事日程の変更について再度手続きが必要になったりすることもあります。

    もちろん、最初から予定をぎりぎりに組んでいるわけではありません。ある程度の余裕をみて工事期間を取っています。それでも、商品の納期や職人さんの日程によって、最初に考えていた完成日に間に合わないことがあります。

    ここで大切なのが、遅れが出たときにどうするかです。

    予定より遅れると、何とか遅れた分を取り戻したいと思います。早く完成させたいのは、工事を依頼されたお客様だけではありません。私たちも同じです。

    ただ、だからといって、丁寧にしなければならない工事まで急ぐわけにはいきません。無理に工程を詰めて、あとから不具合が出れば、補修工事が必要になります。それでは、かえって時間も手間もかかります。

    だから私たちは、できるところから進めながら、予定が変わればもう一度日程を組み直します。それも含めて、リノベーション工事の一部だと思っています。

    リノベーションを依頼するとき、完成予定日を確認することは大切です。

    それと同じくらい、もし予定どおりに進まなかったとき、どう対応してくれるのかも確認しておいていいと思います。

    なぜ遅れているのか。今、どこまで進んでいるのか。次はいつ、どの工事をするのか。そこを説明してもらえれば、予定が少し変わっても状況は分かります。

    早く完成させたい。でも、急いだために雑な工事になってしまっては意味がありません。

    急いでいいところと、時間をかけなければならないところを分けながら進める。リノベーション工事では、完成する日だけではなく、その途中をどう進めるかも大切だと思っています。

    予定が動くことを前提に考えておくと、引っ越しの日取りにも少し余裕を持たせておけます。すでに日程が決まっていて動かしにくい事情があれば、それも先に言っていただいた方が組み立てやすくなります。

    改装工事は、お付き合いのある工務店と一緒に対応しています。そのため、あまり遠方の工事はお受けしにくいことがあります。ただ、この家をどう直すか、そもそも直して使うか売るかといったご相談は、場所を問わずお聞きしています。

    どこまで手を入れるか決まっていない段階でも大丈夫です。何から考えればいいか分からない、というところからでもお聞かせください。

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