エアコンをつけても暑い実家。大きな工事の前にできる暑さ対策

    久しぶりに実家の玄関を開けたら、むっとした空気が流れてきた。

    居間ではエアコンが動いている。それなのに、涼しいという感じがしない。2階へ上がると、階段の途中からもう空気が違う。

    夕方になると、西日の入る部屋だけが急に暑くなる。そんな家もあると思います。

    熱中症というと、外で長い時間過ごしたときに起きるものだと思われがちです。でも、2025年に熱中症で救急搬送された方を見ると、発生場所で最も多かったのは住居でした。

    消防庁の発表によると、2025年5月から9月に熱中症で救急搬送された方は全国で10万510人。そのうち65歳以上の高齢者が約57%を占めています。そして、発生した場所で最も多かったのが住居で、全体の約38%でした(消防庁「令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況」2025年10月29日発表の確定値)。

    道路でも、仕事場でもなく、家の中がいちばん多い。そう言われると、思い当たる方もいると思います。離れて暮らす親が、あの家で一人で夏を過ごしている。

    今年の夏も、本当に暑いですね。外から帰ってきてエアコンをつけても、なかなか部屋が涼しくならない。1階はまだいいけれど、2階へ上がるとむっとする。

    暑ければエアコンをつける。もちろん、それが一番最初です。でも毎日のようにエアコンを使っていると、「この家、もう少し暑くなりにくくできないのかな」と思うことがあります。

    そこで家全体の断熱工事を考えると、一気に話が大きくなります。壁や屋根、窓まで手を入れれば費用も大きくなる。「そこまではいいかな」となって、結局何もしない。そして来年も、「やっぱりこの部屋は暑いな」と同じことを思う。

    私は、最初からそこまで大きく考えなくてもいいと思っています。

    例えば、西日の強い窓があります。夕方になるとその部屋だけ暑くなるのであれば、まず日差しを遮ってみる。すだれを付ける。シェードを付ける。遮光カーテンに変えてみる。

    これなら大きな工事ではありません。やってみて少し違うなら、そのまま続ければいい。あまり変わらなければ、次の方法を考える。

    家の暑さ対策も、小さなところから始めればいいと思います。

    次に考えられるのが、屋根や外壁です。真夏の屋根や外壁には、毎日強い日差しが当たっています。ちょうど外壁や屋根の塗替えを考える時期なら、色だけを決めるのではなく、

    「暑さ対策になる塗料はありますか」

    と聞いてみる。

    遮熱を考えた塗料もあります。ただ、屋根と外壁では効き方が違うこともあります。そのあたりも一緒に聞いてみてください。

    暑さ対策だけのために、まだ塗り替える必要のない外壁を全部塗る。それでは工事のハードルが高くなります。でも、どうせ近いうちに塗り替えるのであれば、普通に塗るのか、暑さのことも考えて塗るのか。一緒に考えてもいいと思います。

    何もしなければ、今年も暑い。来年も暑い。そして外壁や屋根はいずれ塗り替える時期が来ます。

    それなら、そのときに一つ工夫しておく。

    窓も同じです。西日が強いから毎年カーテンを閉め切る。エアコンを強くする。それでもいいのですが、窓を触る機会が来たときに「暑さのことも考えてみよう」と選び方を少し変えることもできます。

    こういう小さな選択が、何年かすると家の暮らしやすさの違いになってくるのだと思います。

    特にお盆で実家へ帰ると、「この家、こんなに暑かったかな」と感じることがあります。昔から住んでいる親は、「昔からこんなもんや」と気にしていない。でも、久しぶりに帰った子どもの方が気付くことがあります。

    西日の入る部屋がとても暑い。2階へ上がると空気がこもっている。エアコンをつけていても暑そうにしている。

    そんなときに、「家を全部リフォームしよう」と言っても話が大きすぎます。でも、

    「この窓に日よけを付けようか」「次に外壁を塗るとき、暑さ対策も考えてみようか」「この部屋だけ何かできないかな」

    なら、話はしやすいと思います。

    何もしなければ、来年も同じ部屋で同じ暑さを我慢することになります。でも、今年一つだけ変えてみたら、来年は「去年より少しましやな」となるかもしれません。

    その違いは、最初から何百万円もかけることではありません。まず一つやってみることです。

    もっとも、実家の暑さが気になるときは、そこから親のこれからの暮らしを考えることもあります。

    この夏を見ていて、この家で一人のまま暮らし続けるのは難しいのではないか。いっそ、こちらへ来てもらった方がいいのではないか。そう考える方もいると思います。

    子どもの家へ来てもらうのであれば、迎える側の家にも少し手を入れる必要が出るかもしれません。段差がある。トイレやお風呂が使いにくい。寝室まで階段を上がらなければならない。そういうところは、リフォームで考えられる部分があります。

    そして実家が空くのであれば、売るのか、貸すのか、そのまま残すのかも考えることになります。すぐに決めなくても構いませんが、いくらくらいの家なのかが分かっていれば、家族で話すときの材料になります。

    暑さの話から始まって、親のこれからの暮らしや実家のことまで考える。そんなきっかけになることもあります。

    リフォームというと、キッチンを全部入れ替える。お風呂を全部入れ替える。外壁も屋根も全部やり直す。そんな大きな工事を想像する方も多いと思います。

    でも、それだけがリフォームではありません。日差しのきつい窓に日よけを付ける。塗替えのときに塗料を考える。古くなった窓を見直す。家の小さな困りごとを一つずつ減らしていくこともリフォームです。

    今年の夏、「この部屋だけ暑い」「2階が暑くて使いにくい」「エアコンをつけてもなかなか涼しくならない」と感じたのであれば、その感覚をそのままにせず、一度家を見てみる。

    窓から強い日差しが入っているのか。屋根や外壁の塗替え時期が来ているのか。窓そのものを見直した方がいいのか。原因によって、できることも変わります。

    だから、大きな工事を決めてから相談する必要はありません。

    「この家、夏になると暑いんだけど、何かできることはないかな」

    そのくらいからでいいと思います。

    一つだけ、正直にお伝えしておきます。

    リフォーム工事については、寝屋川市や枚方市のような近隣であれば、付き合いのある工務店と一緒に現地へ見積りに伺えます。ただ、遠方の工事までお受けするのは難しいのが実際のところです。

    一方で、実家がどこにあっても、査定や売却のご相談であればお受けできます。この家をどうするか、という話であれば、場所は問いません。

    何もしないまま毎年同じ暑さを我慢するのか。できるところを一つ変えて、少し暮らしやすくするのか。それとも、この家で暮らし続けるかどうかから考えるのか。

    最初の一歩は、それほど大きな話でなくてもいいと思います。まだ何も決めていない段階でも大丈夫です。

    この夏に感じたことを、そのまま話していただければ、そこから一緒に整理します。

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